[ Diagram ] 中原急行の概要

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01.中原急行の概要

1.概要

 中原急行は,東京の西部に展開する架空鉄道で,中原本線,宮ヶ瀬線の2路線,営業キロ116.0kmを擁している。両線とも都心と多摩地区との間を結ぶ通勤通学輸送を輸送の主力としている。
 両線を合わせた輸送人員は1日平均224万人であり,全国でも有数の輸送規模を擁している。中でも宮ヶ瀬線は,民鉄各線の中で,1路線としては最大級の輸送量である。

図表1.全線路線図

図表2.関東地区民鉄比較

図表3.関東地区主要区間断面輸送量等比較

2.中原本線

 中原本線は戦前に建設された古い路線であり,戦前は品川〜上用賀間にて宅地化による近郊輸送,都心〜中原地区間の都市間輸送,津久井地区への観光輸送が主体であったが,戦後の宅地開発の進展により,ほぼ全線が宅地化された。特に1960年代から70年代にかけて,沿線に住都公団,住宅供給公社等による団地群が続々と建設され,輸送人員が急増したことにより,朝ラッシュ時には200%を越える混雑が続いた。
 増発,車両の大型化,急行10両編成化,各停8両編成化等による輸送力増強,東急新玉川線の開業,宮ヶ瀬線の開業により,次第に混雑は緩和してきたが,昨今は景気低迷による輸送量減少に加え,少子高齢化の影響を受け,1993年度以降,輸送量が減少しており,今後も減少傾向が続く見込みである。

3.宮ヶ瀬線

 宮ヶ瀬線は,元々,新宿〜多摩川間の京神線と淵野辺〜田名間の相武線の2つの異なる路線であったが,中原急行による多摩丘陵住宅開発構想,及び東京都,住都公団等による多摩ニュータウン構想を契機に多摩川〜淵野辺間,田名〜半原間を建設し,1984年に全通した比較的新しい路線である。 
 宮ヶ瀬線開業以前の1971年には最混雑区間の断面輸送量が約8万人であり,並行する各路線の半分にも満たなかったが,1986年には約25万人,2006年は約33万人が利用する幹線へと成長していった。 
 しかし,それに伴いラッシュの混雑も悪化の一途を辿り,複線では輸送力が不足する見通しになったことから複々線化が計画され,2001年に方南町〜若葉町間が複々線化,若葉町〜神保原間が3線化された。 
 これらにより混雑率も160%台にまで低下したが,一方で神保原以西では相変わらず190%以上の混雑が見られることから,現在,神保原〜天上間にて3線化工事が2009年の完成を目指し施工中である。

図表4.主要区間断面輸送量推移

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